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リスクがあっても路地栽培での生産を貫いたせとかを作る長谷部(はせべ)さんの想い

贈答品として知られる高級柑橘「せとか」をご存知でしょうか?

主に贈り物などで使われる事が多い高級なみかん🍊

今回は中島で「せとか」を作る生産者の一人長谷部(はせべ)さんにお話しをお伺いできました。

中島の美味しいせとかを作るのは苦悩の連続

長谷部さん
長谷部さん
なかなか、消費者の皆さんには知られない話かもしれませんが実はせとかって作るの本当に大変なんです笑
せとかは、2月末から3月中旬にかけて収穫されるのですが、実は寒さに弱い品種のため、1月や2月にひどい寒波が来ると寒害が出て、畑ごと全滅しちゃうこともあるんです。
トドクヨ
トドクヨ
ぜ、全滅ってそんなことになってしまっては大変ですよね💦なかなか自然相手にはコントロールも難しいでしょうし…
長谷部さん
長谷部さん
ハウスで栽培すれば寒害は防げるんですが、少なからず日光を遮ることになり糖度が上がりにくくなります。僕は味を大事にしたいので、せとかは露地で栽培しています!
トドクヨ
トドクヨ
やはりそこのリスクを背負って美味しい「せとか」を届けたいというのは長谷部さんの信念なのでしょうか。
長谷部さん
長谷部さん
そうです。幸い中島はみかんを育てる環境としては本当に恵まれています。リスクはもちろんありますが、それでも他の地域と比べると中島は温暖で露地栽培をしやすい環境なので、安心して美味しいせとかに取り組めるわけです。
トドクヨ
トドクヨ
長谷部さんのブレずに露地栽培を貫く信念と、中島の環境が更にせとかを美味しくしてくれるという事ですね✨
長谷部さん
長谷部さん
更に中島は温暖で雨が少ないため糖度と酸度が高くなりやすく、収穫時期にかけて少しずつ酸が抜けていき、適度な酸味になったときに収穫しているので味が濃いせとかに仕上がるんですよ。

せとかの管理は体を張るほど大変

せとかの樹には鋭いトゲがあるので、作業が大変ですし風が吹けば実が揺られてトゲに刺さります。

樹と樹の間が近いと、枝が重なって実がキズつきやすくなります。

一本の樹でもしっかり剪定して枝を整理しておかないと枝が混んでキズの原因になります。(もちろん傷のあるものは等級が下がりますし、ひどい傷だと出荷できません)

そういう作業中には、トゲに当たって体が傷だらけになる事もあります。

日々小まめに樹々の状態をチェックして剪定や摘果するのは、もちろん手間もかかりますが体も傷だらけになるのできついんです💦

多分、この作業はたくさんの皆さまに美味しく食べて頂くために!という想いがないときっと続かないんじゃないかと思います。

樹の状態を見ながら水の量をコントロール

雨が少ないのは柑橘の味を良くするにはプラスなんですが、あまりにも日照りが続く日があれば、這わせてあるチューブで点滴潅水を行うことになります。

乾燥しすぎると樹が弱ってしまいますからね。

日々、長谷部さんの愛情があってケアが行われてるからこそ、糖度や酸度が調整され美味しいせとかができあがるのです!

1つ1つの実に丁寧にサンテ(ストッキングのような薄い生地の果実袋)を被せます

せとかの1級品は、贈答に使われることも多いので見た目の美しさも重要です。

日に当たりすぎて退色してしまうのを防ぐために、1つ1つの実にサンテというストッキングを付けて果皮を保護します。

しかし、これが本当に気の遠くなるような作業。ですが、こういった手間をかけても全てが1級品になるわけではないんです。

少々のキズなら1級品として出荷してしまう人もいたりするんですが、僕は等級の選別で妥協したくないので、少しでも悪いものは下の級に落とすようにしています。

そうすることで1級品の価値が守られ、結果的にせとかの価値が高まりますからね。
ですので、僕が選別した2級品、3級品はけっこうきれいなものもありますよ笑

長谷部さん
長谷部さん
美味しいせとかを作るにはこのような努力が積み重なってできます。もちろん美味しく食べて喜んでもらう為に、これからも体を張り続けていくつもりです😊

長谷部さんは中島の「せとか」の継承にも貢献

実は長谷部さん。中島で引退する高齢生産者の畑を引き継ぎ、中島のみかんの継承に貢献している若手生産者でもあります。

引退される高齢生産者から引き継いで作っている畑が3つほどあるそうです。

中島伝統のみかんを継承し「中島で作るせとか」を守っていく一人なのです。

こだわりの「せとか」を作る長谷部さんの危惧

元々せとかは、高級品種でデパートに並ぶことも多いような品種なので、見た目も綺麗に作る事も大事。

しかしその性質上、1級品ばかりを作り出すことは極めて難しいので、2級品や3級品などの等級のものが全く売れなくなってしまうと、農業経営が苦しくなります。

(2級品、3級品は見た目は多少悪いですが、もちろん味は1級品と変わり映えなく美味しいんですけどね笑)

長谷部さん
長谷部さん
もしそうなってしまうと、前述しているような畑の維持や樹々のケアを続けるかどうか考え直さないといけなくなり、もっと収益性の高い違う品種に植え替えることになるかもしれません。僕は「せとか」が好きだし、食べたいと言ってくださる方も多いので、経営さえ成り立てば作り続けたいんですけど……。生業にしてる以上は、好きだけでは続けられないですからね。

本当今のこだわり続けたせとかが作れるのも「味が良ければ2級品や3級品を買いたい」と言ってもらえるお客様がいてくれるからこそ手間暇がかけられるので本当にありがたいことなのです。

こうやって良い循環ができる事が一番の理想ですよね!

贈答用とイメージの強いせとかですが、見た目は落ちる分少し価格帯を下げたような形で、家庭用として2級品や3級品でも美味しさで評価してもらえるようになれると生産者としては本当に嬉しい限りです。

是非そういった方向けに、せとかを美味しく食べて頂きたいです!

そうやって、それぞれの等級のものがちゃんとお客さんのもとに届いて、喜んでもらえるためなら、キズだらけになってもせとかを作り続けていきます。

レポートを通じてトドクヨとして感じる事

コロナ禍で世の中も変わりつつあります。

今回は長谷部さんをレポートさせて頂きましたが、一生懸命作っていらっしゃる生産者の皆さんほど、変化のある世の中に対して不安を感じていらっしゃる人が多いように感じます。

中々知られない世界ではありますが、せとかも1級品と3級品では、手取りに換算すると3倍もの価格差が出るような取引もあるのです。

そういったことが当たり前となってくると、収入に苦しくなって生産に手間をかけられなくなり美味しいみかんが市場に出回らなくなってくることすらあるのではないかと感じます。

最近よくフェアトレードという言葉を耳にしますが、買い手業者の要望を飲みすぎるあまりに、真面目にこだわって作っている生産者ほど、苦しんでいたり負担がかかるケースも少なくないように思います。

本質的な部分を考えた時に果たしてどうなのか。。。

是非、こういった現実もあるという事も消費者の皆様へ伝えられたら嬉しいです。

もちろん1級品を高い価値で買って頂けるという事はとても素晴らしい事です。

しかし、見た目の悪いみかんも、こだわって作っていれば味は変わらない。他の等級の価値を見出してもらえずに嘆く生産者も少なくありません。

トドクヨとしても、そういった生産者に寄り添いサポートしお客様にも喜んで頂ける。

そういった関係を作ることを目指して頑張っていきます。

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